市立伊丹病院様の『skillty』導入事例
スタッフの社会人基礎力向上でエンゲージメントが26%アップ!生産性も向上!
〜「教えられる」から「主体的に動く」へ。変化した医療現場〜
医療系での導入事例
事業概要: 医療
導入の背景 医療現場の抱える課題
市立病院では、薬剤師、看護師、医師など、異なる専門知識を持つスタッフがチームを組んで日々の業務に従事しています。しかし、専門職ならではの育成の課題も浮き彫りになっていました。
今回は、市立伊丹病院薬剤部薬剤科薬剤科長の上田先生にお話を伺いました。
上田先生は、こう語ります。
「病院の文化として、どうしても『先輩の背中を見て覚える』というスタイルが根強く残っていました。専門知識は研修で学べても、チームワークやマネジメントスキルを体系的に学ぶ機会が少なく、現場での育成にばらつきが生じていたのです。結果として、スタッフの成長が感じられず、コミュニケーション不足が原因で不満が募っていました。」
また、働き方改革の一環として有給休暇取得促進や残業削減の取り組みも行っていましたが、制度だけでは根本的な課題解決には至らなかったといいます。
「制度が整っていても、職場の人間関係が良好でなければスタッフの満足度は上がらないという現実がありました。そんな中で、『従業員エンゲージメントを仕組み化するスキルマネジメント』という書籍に出会い、病院に足りなかったものが明確になったのです。これが『skillty』導入の大きなきっかけとなりました。」
導入の決め手「学ぶ場」ではなく「日常の中で成長する場」
『skillty』は、スキルマップと1on1ミーティングを組み合わせ、スタッフが日々の業務の中で主体的に成長できる環境を提供します。
従来の研修は座学中心で受動的な学習にとどまり、学んだ知識が実践に定着しにくいという課題がありました。
「一度学んだ知識がすぐに現場で生かされなければ意味がないという考えから、業務の中でスキルを可視化し、継続的な成長を促す仕組みが必要だと感じました。」
導入の進め方 まずは管理職から試験導入
初期段階では、管理職の主査クラスを対象に、半年間の試験導入を実施しました。
「管理職が部下との1on1を通じて、マネジメントやコミュニケーションのスキルを磨くことで、現場全体の意識改革につながりました。
この成果を受け、薬剤部で『skillty』の正式導入が決定されました。
1on1の変化 「何を話すかわからない」問題の解決
1on1は基本的に部下主導ですが、「何を話せばよいのか分からない」「ただの雑談になってしまう」という課題が多いです。
そこで、スキルマップに基づく具体的なテーマ設定(例:「今回の1on1ではこのスキルに焦点を当てる」)を導入することで、対話の質が大幅に向上しました。
1on1が変えた職場の空気
上田先生は、1on1導入後の変化について次のように述べています。
「以前は、不満ばかり言っていたスタッフが、1on1を重ねることで『こうすれば改善できるのでは?』と建設的な提案が増えました。
また、上司も単に『頑張れ』と声をかけるのではなく、部下のスキルレベルに応じた具体的なアドバイスができるようになり、結果として部下が安心して業務に取り組める環境が整いつつあります。」
スキルマップの軸となった「社会人基礎力」
導入を進める中で、スキルマップは「社会人基礎力」をベースに当院で必要となるスキルを網羅したスキルマップを作成しました。
「これまでは、専門知識を教えることには力を入れていましたが、スタッフとしての基本的な力、『前に踏み出す力』や『チームで働く力』は、意識的に育てる機会がありませんでした。」
スキルマップには、以下の社会人基礎力の要素が組み込まれています。
- 前に踏み出す力(主体性・実行力)
- 考え抜く力(課題発見・計画力)
- チームで働く力(発信力・傾聴力・柔軟性・情況把握力・規律性・ストレスコントール力)
社会人基礎力が“合言葉”になった職場の変化
導入以前は、薬剤部内で「社会人基礎力」という言葉はあまり聞かれませんでした。しかし、導入から月日が経過すると、職場内の会話に大きな変化が現れました。
「例えば、これは『チームで働く力』が試される場面ですねとか、『それって主体的に動けている?』と、社会人基礎力がスタッフ同士の会話の中で当たり前に使われるようになりました。」
「仕事の捉え方が変わったことで、職種の垣根を越えて協力し合う動きが増えてきました。」
数値で見る導入効果 エンゲージメントが26%アップ!
導入前は、病院のエンゲージメントスコアが医療業界平均を下回る厳しい状況でしたが、半年後には26%アップし、業界平均を大きく上回る成果が見られました。
この改善は、スタッフ同士の助け合いや、生産性の向上にもつながっています。
今後の展望 スキルマップの標準化と業界全体への普及
市立病院では、独自にカスタマイズしたスキルマップを運用していますが、今後は中長期で利用できるように更なるブラシュアップを進め、キャリア形成の指針として活用できる形に整備することを目指しています。
また、『skillty』の効果を広く伝えるため、医療マネジメント学会での発表や研修会の開催も計画中です。
「病院こそ『人』がすべてであり、成長の仕組みこそが病院の未来を変える鍵です。」
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