1. 新たなマネジメントの仕組みを構築

人材マネジメント

新たなマネジメントの仕組みを構築

スキルティ 広報部

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2022.12.19(Mon)

人事評価制度は多くの企業で取り入れられている制度で、会社の方向性(ミッション・ビジョン・バリュー)とそのための経営戦略を実現するために、人的資源、従業員を最適化するマネジメント制度だと言えます。

適正な人事評価を実施することで社員の能力開発や生産性向上、
人材の定着だけではなく、結果的には企業の目標達成や業績向上にもつながるため重要な仕組みです。

人事評価制度の役割とは

マネジメントとは人材の管理と最適化になりますが、そのためには以下の4つの要素を反映させることが重要です。

● 目標・役割の明確化(MBO)
● 企業文化の醸成(コンピテンシー)
● 能力開発・能力把握(コンピテンシー)
● 貢献査定(給与テーブル連動)

人事評価制度は、構築が3割、運用が7割と言われており、運用の中で自社の実態にあった
制度にチューニングしていくことが大切です。
ところが、「能力開発・能力把握」を評価 制度の運用に反映させることにおいては
試行錯誤されている企業も多いでしょう。

人事評価制度の策定運用における3つのポイント 実際に人事評価制度を策定運用するには、
以下の3つのポイントを押さえる必要があります。

1. KGI・KPIと連動する
2. 評価項目数を絞る
3. 評価期間は短くする

策定運用には会社の最重要目標、いわゆるKGIを見定めて、
その先行目標となるKPIを選定し、人量的、定性的に人事評価制度の成果目標となる
MBOに反映させることが重要となります。

すなわち、従業員が人事評価制度のMBOを達成することに集中すれば、結果として経営目
標を達成できる状態に近づくのです。もしも、従業員がMBOに対して成果を出しているの
にも関わらず売上や利益率が上がってこない場合には、その設計を見直すことが必要なの かもしれません。ここでは経営目標、戦略と人事評価制度の連動が大きな肝となります。

また、運用をスタートしてからある程度の期間を空けて中間面談を実施してみると
評価者、被評価者ともにほとんど評価項目を覚えていないことがわかりました。

これは心理学 者のエビングハウスが発表した忘却のメカニズム「1か月後には80%は忘れてしまう」からもわかるように、
人は日々意識しないものについては忘れ去ってしまうのです。

人事評価制度とは「査定」という役割だけではなく、経営目標と社員の成長を実現するも のだと捉えるのであれば、可能な限り項目数を絞り、さらに評価面談、振り返りなどの機会を増やすことも重要になります。

そのためにも、評価期間は四半期に1回とし、その間に最低でも中間面談を1回は挟むべきでしょう。これらが実現できない場合の評価項目の達成、定着は容易ではないからです。

人事評価制度がもたらす能力開発には限界がある
ところが、項目数を絞ると社員の成長の観点、特に若手社員がなかなか成長しないという課題が浮上します。

人事評価制度の運用においては、トレードオフの調整が非常に苦労する点だと言えるでしょう。

● 評価項目を減らす ・若手社員の成長鈍化 ・チームの生産性が低下 ・目標達成意欲の希望薄
● 評価項目を増やす ・評価項目の忘却 ・マネージャーの負担増 ・生産性の低下

項目数を削減した場合はマネジメントが容易になるも成長が鈍化し、
逆に項目数を多くして忘却しないよう面談機会を増やすとマネージャーの負担が
極度に高まり疲弊し、離職や 生産性低下など別の問題が現れます。

そのため、マネージャーの負担を軽減しながら若手 の成長を加速させるためには、
新たな発想が必要なのです。
「人事評価制度は査定のものではなく、経営目標と社員の成長、能力開発のため」と謳うコンサルタントの呪縛から離れ、一旦ゼロベースで考えてみてください。

思い切って人事 評価制度から能力開発を切り離し、新たに能力開発の
マネジメントの仕組みを作り上げて みましょう。

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    組織の成長を最大化するためには、社員の育成環境を整えることが重要です。スキルの見える化と習慣化こそ、成長を最大化するセンターピンだと考えています。スキルマップで社員の生産性を最大化します。