人事評価制度
人事コンサルタントの常識を覆す 人事評価制度策定のポイントとは
人事評価制度の役割とは
人事評価制度とは、会社の方向性 ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)と、そのための経営戦略を実現するために、人的資源、従業員を最適化するマネジメント制度だと言えます。
マネジメントとは人材の管理と最適化になりますが、そのためには、以下の4つの役割を反映さえることが重要です。
①目標・役割の明確化(成果目標 MBO)
②企業文化の醸成(行動特性 コンピテンシー)
③能力開発、能力把握(行動特性 コンピテンシー)
④貢献差査定(給与テーブル)
よくコンサルタントなど専門家もうたってますが、理想の人材像を描き、そのための必要なことをピックアップして、
評価制度を構築するのが一般的です。
皆さん、苦労して初めて完成したときには、もう会社は安泰だと思ってしますのが実情ではないでしょうか。
ただ、運用開始するとそう簡単には上手く行かず。。その中で様々な改善をしていくことになります。
人事評価制度は、構築3割、運用が7割と言われているように、運用の中で自社の実態にあった制度に、チューニングしていくことが大切です。
特に上記の③能力開発と把握について、評価制度の運用に反映させること、試行錯誤するのが実態でしょうか。
こちらはまた別の記事で解説します。
人事評価制度策定運用の3つのポイントをご紹介したいと思います。
従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント:中塚敏明著
人事評価制度の策定運用における3つのポイント
まず一点目ですが、経営目標達成のために、その目標・役割の明確化する必要があります。
会社の最重要目標、いわゆるKGIを見定めて、その先行目標となるKPIを選定し、定量的、定性的に人事評価制度の成果目標となるMBOに反映さえることが重要です。
すなわち、従業員が人事評価制度のMBOを達成することに集中すれば、結果として経営目標を達成できる状態にしておくこです。
従業員がMBOに対して成果をだしているのに、売上や利益率があがってこない場合には、その設計を見直しすることが、必要なのかもしれません。
経営目標、戦略と人事評価制度の連動が大きな肝となります。
2つ目つめの評価項目数になりますが。
どうしても能力開発を意識しすぎると項目内容が多岐にわたり、その数も多くなりがちです。
特にコンサルタントと設計された会社さまは、この傾向が顕著であると感じてます。
それは人事評価制度とは査定だけのものではなく経営目標と社員の成長を実現するものだととらえて、人材、能力開発を含めるからです。
上手くいった会社では、当初、項目数は、60個前後でしたが、現在では試行錯誤して一般社員はたったの5項目です。
ここまで削減した理由ですが。
運用スタートして1ヶ月もすぎ中間面談を実施すると評価者、被評価者ともにほとんど評価項目覚えてません。。
これは心理学者のエビングハウスの忘却のメカニズム、1か月後には80%は忘れてしまうからもわかるように。
日々意識しないものは残念ながら忘れさられます。
よって、評価面談時には自身が現場での経験をもとに、無理くり評価項目に突き合わせて査定してるが実態です。
いわゆる査定の為の評価制度です。
これでは評価者、被評価者共に実施する意義が薄れますし被評価者を多く抱えているマネジャー陣はたまったものではありません。
ですから可能な限り項目数を絞り、さらに評価面談、振り返りなどの機会を増やすことも重要になります。
そのために、評価期間としては、3ヶ月、四半期に1回と、その間に最低でも中間面談を1回ぐらい挟まないと、評価項目の達成、定着は容易ではないです。
ただ、ここで課題が浮上します。項目数を絞ると社員の成長の観点、特に若手社員がなかなか成長しないとの声が多くなりました。大きく削除した能力開発の項目をどう補填していくかひと工夫が必要になります。
こちらはまた別の記事で解説します!