従業員エンゲージメント
新人の才能プレリリース!開発するなら、どのスキル?著書スキルマネジメントPart.14
※こちらの記事は、著書「従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント」の
内容を基に構成しています。
前回のお話では
スキルマネジメントで能力開発!再注目される「エンゲージメント」 著書スキルマネジメントPart.13
のお話いたしました。
今回はさらに1歩踏み込んで、職業に特化したスキルを
どうやって新人にマスターしてもらうのか。
業界に特化した能力もですが、「社会人基礎力」を習得してもらうには
どうしたらいいのか。
わかりやすく、説明していきますね!
その能力、見える化しよう!
社員の能力を開発するなら「何の能力、スキルをどのように開発していくのか?」
そういったテーマを「見える化」させることが、非常に大切です。
「見える化」とは、ドラクエのステータス画面だと思ってください。
新人ひとりひとりの能力や、スキルを
視覚的にパッと、分かるような表示に変換していく事を指します。
プラス習得させたい能力を把握して、新人にそのスキルをマスターしてもらうために
常に意識を上げていく事。これが、とても大切になってくるのでした。
この記事の特集は、能力開発「PDCA」でいうとplanにあたります。
planとは、目標設定のこと。
リアルにこのシステムを実装する前に、当社の事例を交えながら
「能力開発の見える化」について、お話ししていきましょう!
まずは、開発したい能力を特定しよう!
能力の「見える化」は、開発したい能力の特定から、スタートします。
やり方としては
1.自社の求める理想の人物像を描き
2.その人物に求める能力を導き出す方法が
こういった方法が、一般的なのかもしれません。
しかし、このような方法では、業界に特化した方向に「スキルが偏る」可能性があります。
具体的にいうと
「ITエンジニアの腕はいいけど、電話の応対などのカンタンな事務仕事が
下手すぎて、一切できない」といったような偏りです。
もちろん、会社に事務員さんがいるでしょうから
ふだんは電話の応対を、する必要がないかもしれません。
ですが社会人として、電話の応対ぐらいは、当たり前にしっかり
出来ていなくてはダメなのです。
これは実際にあった事例ですが
入社したばかりの新人で、皆が忙しく電話に出られない状態だった時がありました。
新人君(25歳)が、とっさに電話に出たところ
相手は大企業の社長だったのです。
焦った新人くんは、メモも取らず、アワアワして
大切なクライアントの社長に対し
失礼な「タメ口」で話してしまいました……!
クライアントの社長は、大激怒!
危うく大切なクライアントを失う羽目になりそうでした
本当に危なかったです。
仕事をするなら、エンジニアとしての才能だけでなく
社会人基礎力も、絶対に必要なのです。
この「電話の応対くらいは、まともに出来る」
こういった事も、社会人基礎力の一つと言えるでしょう。
新人の能力、見える化のススメ!
私は、ビジネスパーソンが習得すべき幅広い能力を、列挙した上で
「新人の能力の見える化」を、オススメしています。
当社では、ビジネスパーソンがステージ(在職期間・役職)ごとに
習得すべきスキルを、以下の3つに分類しました。
1.特殊スキル
特定の業界や職種、社内のみで通用する、特殊スキル。
業界に特化したスキルのこと
ITエンジニアの場合、ITリテラシーなどの技術スキル に該当する。
なお、会社や部署ごとに異なる独自のスキルである。
情報セキュリテイ、自社への理解度なども含むスキル。
2.社会人基礎力/基礎スキル(ポータブルスキル)
「社会人基礎力」に代表される、業界・職種を問わず、あらゆる企業で通用する
基本的なスキルの総称。
社会人に必要とされる基礎的な能力であり
「持ち運び可能」なことから「ポータブルスキル」とも言われる。
3.マネジメントスキル(ポータブルスキルの1種)
役職者や、それに相当するポジションの人間に、必要とされるスキル。
組織マネジメントや、プロジェクトのマネジメントをする際に
必須なスキル。こちらも、あらゆる場所で通用するポータブルスキル。
これらの分類は、グーグル社などが推奨する 「T型人材」に向けた
能力開発の考え方に近いものです。
ちなみに「T型人材」とは
専門的な知識とスキルを蓄積し、特定の分野を究める中で、専門外の分野に
おいても知識がある人材のこと。
T型人材、めちゃ優秀ですね!
いろんな部署で活躍しそうなタイプです。
生産性をアップさせるなら、まずは能力の特定から!
個人やチームの生産性を高めて、成果を挙げるためには
特殊な能力・スキルに偏らず、幅広い能力を網羅する形での、「能力の特定」が重要になります。
あなたの得意なスキルは、何ですか?
あなたが担当している新人君の、得意なスキルは何でしょうか?
やみくもに挑戦する前に
まず、伸ばしていく「才能」を発掘しましょう!
また、特定した能力を効果的に身につけるには、それらを学習するための
「学習環境の整備」も求められます。
当社では、この考え方を背景に
スキルマップによる能力の一覧化。そして、「スキルの見える化」を実現させたのです。
新人には社会人基礎力をマスターしてもらおう!
たとえば新入社員の場合、上の図にある、すべての能力の土台となる
「社会人基礎力」の習得が、直近の課題となるでしょう。
社会人基礎力は
・前に踏み出す力(アクション)
・考え抜く力(シンキング)
・チームで働く力(チームワーク)
この3つの能力と、各能力に付随する12の能力要素に分かれます。
仕事によって、伸ばしたいスキルは変わる!
新人君には、どのスキルを習得させるかの取捨選択と
選択したスキルを、どのような順番で学んでいくか?
といった優先順位をつけていかないといけません。
この「スキルを学ぶ順番の優先順位」は、組織の事業形態や、実現したい方向性などによって
変わってきますよ。
新人君の仕事や、伸ばしたい才能に合ったスキルを、開発していきましょう!
例えば当社では、チームで仕事を請け負う案件が多いことから、「チームで働く力」を優先して
育成するようにしています。
ですが企業によってはそのスキルよりも、「考え抜く力」を伸ばしたいスキルとして
開発していく場所もあると思います。
本記事の内容はこちらの書籍をもとに作成しています
従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント:中塚敏明著
優秀なITエンジニアは、コミュ力が高い
個人プレーだともわれがちな「ITエンジニア」というお仕事
実は、コミュ力がとっても大切です。
ですから、スキルティ本社では「チームで頑張る力」や「コミュ力」を
とても大切に考えていました。
なぜなら、優秀なITエンジニアはコミュ力が高いからです。
これを読んでいる人たちの中には、ITエンジニアを目指している人
すでに、この業界にいる人も多いと思います。
改めて、才能を開発するためにも
「優秀なITエンジニアの特徴」を、書き出してみました!
優秀なITエンジニア、11の特徴
人生100年時代に先駆けて、「100年生き残るITエンジニア」であるために
優秀なITエンジニアの特徴を、11個ピックアップしてみました!
【優秀なITエンジニア、11の特徴】
1.豊富な知識がある
2.常に向上心がある
3.コミュ力が高い
4.協調性がある
5.開発する企業、分野に興味がある
6.絶対に、納期を守る
7.柔軟に対応できる
8.困難やトラブル対応にも、ピリピリしない
9.顧客の目線に立てる
10.必要な工数が予測できる
11.チームの成功を第一に考えられる
これ、実は優秀な ITエンジニアだけでなく、「優秀な人材」といった意味でも
共通する項目なので、ご紹介したいと思います。
豊富な経験、場数がある人って、どんなトラブルにも冷静であり
「ちょっと楽しんでる」ような、ムードメーカー的な雰囲気があるんですよね。
すごく優秀な方って、締め切り前でもピリピリしてません。
ちょっとギャグ飛ばすくらいのタイプが多いです。
現場が楽しくなるように、年上にも年下にも愛されるキャラでないと
100年、仕事できないと思うんですよね。
「優秀なITエンジニアの特徴」リアルな話を交えながら、ご紹介していきましょう!
1.豊富な知識がある
優秀なITエンジニアは、豊富な経験値があります。
ゆえに知識が豊富。トラブル対応も、成功例や失敗例をたくさん見てきていますから
その経験値から、ベストな答えへと導いていきます。
なぜかアニメとかマンガとか、楽しい雑学にも豊富な方が多いように思いますね。
優秀なエンジニアは、いろんな分野に詳しくて、話していても話題が尽きず
楽しい方が多いと感じました。
2.常に向上心がある
IT業界は常に最先端。凄まじいスピードでIT技術も進化しています。
そのスピードについていけること、常に自分をスキルアップさせていきたいと考えて
行動すること。これが、大切なキーポイントです。
時代に合わせて、自分もアップデートさせていける人
それが優秀なITエンジニアなのでした。
3.コミュ力が高い
優秀なITエンジニアほど、コミュ力が高いです。
クライアントが何を欲しているのか
同僚が何を考えているのか
開発していく上で、コミュ力が高くないと、解決できない会議や案件も出てきますよ。
スムーズに解決したければ、普段からコミュ力をアップさせておきましょう!
4.協調性がある
エンジニアの仕事は、チームで行う事がほとんどです。
ちがう意見の人物に出会う事も、日々ありますから
相手を尊重し、相手からの信頼を得ることが、とっても大切。
チームワークや協調性を大切にしている人は、長く愛されるでしょう
仕事をゲットするチャンスにも、恵まれること必須です。
5.開発する企業、分野に興味がある
優秀なエンジニアは、開発する対象の分野に、興味を持ちます。
ポジティブに「吸収しよう」という想いがあるので、仲良くなりやすいんですよね。
開発分野に興味がないと、信頼を得られない時もありますよ。
その分野なりのルールや、歴史があるものです。相手の開発分野も、大切にしてあげましょう!
6.絶対に、納期を守る!
納期は絶対です。納期を守らないのに、優秀な人材はいません。
間に合わなければ、残業してでも間に合わせなければいけませんし
「必ず間に合わせる!」という、責任感の強さは伝わるものです。
クライアントの信頼を勝ち得るためにも、納期は必ず守りましょう!
7.柔軟に対応できる
柔らかな発想、柔軟に人の意見を聞く。
といった事も、優秀なITエンジニアには、必須スキルとなってきますよ。
ITの現場は、想像以上にいろんな事が起こるものです。
「昔はこうだったから、このやり方しかないんだ!!」
なんて自分のやり方だけに固執していると、切り抜けられない現場もありますよ。
柔軟な発想で、軽やかに進んでいきましょう!
8.困難やトラブル対応にも、ピリピリしない
これ、すっごく大切なんですが
ITエンジニアの仕事は、上手くいかない時も多々あります。
そんな時に、明るくポジティブな対応でトラブル解決できる、ITエンジニアは
とっても大切にされますよ。ピリピリする人ほど、現場経験が少ないように感じます。
怒りで人を動かすのではなく、トラブルがあったシーンすら楽しんでしまうような
余裕のある人がいいですね。
そういう人となら、一緒に仕事したいと思いませんか?
私を助けてくれた偉大な先輩方は、こういった人々でした。
9.顧客の目線に立てる
優秀なITエンジニアは、顧客目線で考え、行動できます。
顧客がリアルに使用した後、効率良く活用できるように
終わった後まで、想像を巡らせることが出来るのですよね。
相手の目線で考えられると、思わぬ発見があるものです。
また、会話も弾みますよね。思いやりって大事なんです。
そういったタイプの方は、信頼を勝ち得る事も多いでしょう。
10.必要な工数が予測できる
プロジェクトに必要な工数を、予測できる事。
必要な戦略が、すぐに浮かぶ事。
それを納期まで計算して、リアルなスケジュールで実践できる事が
とっても大切ですよね。
工数の予測には、豊富な経験値が必要となってきますよ
一回一回の経験値を、大切にしていきましょう!
11.チームの成功を第一に考えられる
優秀なITエンジニアは、「チームの成功」を第一に考える事ができます。
プロジェクトの成功には、チームワークが必須
同僚や上司、いろんな人の意見を聞いて、成功のイメージを強く持ち
プロジェクトを成功へと導きましょう!
ご紹介した「11の項目」は、 ITエンジニアには限らず
優秀な人材に、共通する項目でもありました。
一回一回の経験値を、しっかり体に落として、次へと活かせるといいですね。
ポジティブな姿勢で、カリスマITエンジニアを目指してみましょう!
能力の特定が終わったら、いよいよスキル開発へ!
能力の特定が終わったら、新人君の能力をどのように開発していくのか
それを決定しましょう!
実行可能なシステムを、整えることが先決です。
企業サイドは、能力開発への取り組み方を、新入社員に向けて、具体的に支持するように
注意してください。
企業サイドで事前に「社会人基礎力の一覧」から、習得すべきスキルを特定しておきましょう。
ドラクエでいうと「魔法戦士に育てたいなら、戦いながら魔法のスキルを磨く必要」がありますよね。
そんなイメージで、マスターするまでに磨かなければいけない、学習方法を設定しておくのです。
マスターするまでの期間を計算して、新人君に「学習してもらう手順」を教えて
学んでもらいましょう。
企業サイドから、方向性を決めてみよう!
能力開発は、必ず「企業側から、新人の目指す方向性を決めてあげる」
事が大切です。
新人が自分で勝手に、カリスマITエンジニアになれるなら
誰も能力開発なんてしませんよね。
新人君の個人の判断に任せると、スキルの習得や、スキルのマスターまでの時間に
個人差がめちゃくちゃ生じる可能性があります。
企業側が冷静に、今までのデータから分析して
新人君の「目指す方向性」を、決めてあげましょう!
誰もが理解できる、誰もが能力を活かせるような、仕組みを整えておく事が
大切なのでした。
社会人基礎力のプランニング
当社では、上の図のように、スキルマップ/キャリアマップによる『社会人基礎力』の
Plan (目標設定)化」を、設計しています。
新入社員の成長段階に合わせ、各レベルで取得するべき能力(要素)を設定しましょう。
それらを順に学習させていく成長のステップを、「見える化」するのです。
このように「成長の方向性」が明示され、個々の成長がイメージしやすい仕組みを
構築させておくと
新入社員は、自らの成長を感じる事でしょう。
安心して、スキルの習得に打ち込む事ができるのでした。
いかがでしたでしょうか?
次回の特集
「社会人基礎力で、組織全体の能力レベルアップ!著書スキルマネジメントPart.15」
の特集です!
人生100年時代を迎え、どんな世代にも「社会人基礎力は、必要!」という
大切なお話を、していきたいと思います!
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