1. 「高エンゲージメント組織」に生まれ変わるための3ステップ 著書スキルマネジメントPart.7

従業員エンゲージメント

「高エンゲージメント組織」に生まれ変わるための3ステップ 著書スキルマネジメントPart.7

スキルティ 広報部

671PV

2023.05.01(Mon)

※こちらの記事は、著書「従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント」の内容を基に構成しています。

前回のお話、エンゲージメントを高める、発想転換!〜人から仕組みへ〜 著書スキルマネジメントPart.6
では、「従業員のエンゲージメントの向上に効果がある」ことが分かりました。

今回は、前回で分かったことを踏まえて、具体的に整備するべき事と
優先順位を、お話していきます。

仕組み作りで軸になるもの

従業員エンゲージメント、アップの為に、仕組み作りで軸となるのは、

・ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透
・人事評価制度の整備
・成長環境の構築

この3つです。
これらの意義、効果、「運用上のポイント」などを把握していきましょう。

そして、魅力ある組織を創っていきましょう!

ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透

「ミッション・ビジョン・バリュー」の3点セットは
「従業員エンゲージメントの源泉」と、なり得ます。

エンゲージメントって、愛社精神とか
会社に賭ける、思い入れのことですから
「自分の会社を誇りに想う」という社員が、増えていくといいですよね!

下記の文章は、田所雅之氏の著作『起業大全、スタートアップを科学する9つのフレームワーク』の文章を元に、その効果や運用上のポイントを、分かりやすくまとめたものです。


1.「ミッション・ビジョン・バリュー」は、社員の想いのベクトルを揃えます。
意思決定の質やスピード、競合優位性、人材採用力、プロダクトなどの訴求力を高めるのです。


2.企業文化は
・制度や行動指針などの共通言語化
・会社の方針
・進捗などの情報共有
・研修や会議の場を設定などの多面的なコミュニケーション設計や
運用で醸成されます。

つまり企業文化は、経営戦略を推進する上で、
『強力な武器』となる」わけです。

人事評価制度の整備

「人事評価制度の整備」を、してみませんか?

経営目標の達成を「プロセス化する」のであれば
重要となってきますよ。

例えば、「KGI (Key Goal Indicator:最重要目標達成指数)」
を、明確化させたりも出来るのです。

「KGI」って、何かといえば
ビジネスの最終目標を、定量的に評価するための指標のこと。
カンタンに言うと、売上高、成約数、利益率などのことでした。

あとは「役職ごとに求められる目標と、行動指針を
評価項目へ適切に組み込む」ことで
効果的で効率的な「PDCAサイクル」を構築も、できるのです。

「PDCAサイクル」とは、ちなみに

・Plan(計画) ・Do(実行) ・Check(評価) ・Act(改善)

の頭文字をとった言葉でした。
この4ステップをくり返しながら、物事を改善していくことを
「PDCAサイクルを回す」というのです。

ビジネス用語、カタカナ多すぎ案件

ビジネス用語って、本当に英語とカタカナが多いですよね
しかもトレンドがありますから、営業マンの方は常にアンテナ張りながら

新しいビジネス用語を使いこなすのに、大変なことと思います。
「何いっとんだ、日本語で話せ」とたまに心の奥でツッコミ入れる日もあるでしょう
私はあります。

でも使いこなせると。「あいつ、できる奴」的な雰囲気がなくもないので
覚えなきゃいけないという……うーん大変!

ここでは、ときどき分かりやすく解説を入れながら
スキルティの書籍「従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント」について
触れていきたいと思います。

ビジネスのコラムも分かりやすく、面白く
でないと読んでいて、眠たくなってしまいますから。

また、能力開発ですが「人事評価制度」と切り離した方がいいと思います。
「成長環境のシステム構築」を目的に運用していきましょう!

システムの運用を、定着化させてみた

社員のスキル開発をするにあたって、スキル開発のシステムを定着化させた方が
いいと思いますよ。オススメです。

また、評価する者・評価しない者、双方に「ムリ・ムダ・ムラのない評価項目数と
面談頻度を設定する」事も重要なことと感じます。

ムリ・ムダ・ムラ!
って、ちょっとジョジョっぽいですね。

成長環境の構築

スキル開発のための、システム構築は
「若手の未来を創ること」に繋がります。

社員の能力は企業の、財産。
やがては「企業の無形資産となる」からです。


1. 再現性のある成長環境は、実務を推進するための能力やスキルの特定
サブ能力の取得などに向けても、解像度をあげていきましょう。
「スキル習得に対する、判定基準を設ける」ことにより、高められると推定されています。


2. 能力開発に必要な「気付き」を得続けるために
「スキルの習得目標と、振り返りのプロセス」
をシステム化しておく必要があります。

本記事の内容はこちらの書籍をもとに作成しています

従業員エンゲージメントを仕組み化する スキルマネジメント:中塚敏明著

3つの要素を実施するための優先順位

「3要素の実施を前提とした、優先順位」について考えていきましょう。
まずは下記の表をご覧ください。

なお各横軸の内容を詳しく補足していくと、下記の通りとなります。

【効果(インパクト)】

従業員エンゲージメントや利益率アップなどの諸課題改善やゴール(目標)達成
に向けて効果的であるか

【時間】

課題改善や、ゴール達成に向けた仕組みが整うまでに要する、期間の長さ

【手軽さ】

施策に取り組む場合の予算、人員、リスクヘッジ、心的ハードルの低さ
などを考慮した「総合的な取り組みやすさ」のこと

【優先度】

高エンゲージメント組織に生まれ変わる場合、「取り組むべき」順番のこと。

この表では「エンゲージメント(信頼感・愛着度)の向上に関わる3要素」を
効果の度合い、課題達成までのおおよその所要時間、取り組みやすさ、優先度の
4観点から比較しています。

ちなみに、私の経験に基づけば、「トップダウンに傾きがち」な傾向にある
「ミッション・ビジョン・バリューの策定や、人事評価制度の改革」よりも

ボトムアップ的に着手できることから、
スキル開発を先行させることが、効果的であると言えるでしょう。

ちなみにボトムアップって、組織の底部(ボトム)、つまり現場社員からの
意見から提案を吸い上げて、組織の方針を決めていく方法のことです。

成長環境システムを構築しよう!

社員のスキル成長の、システム構築を手がけるのであれば

全社規模で取り組まずとも、新人などに「対象を絞る」ことも出来るでしょう。
少数にすることで、テスト感覚で取り組めることも、魅力なのです。

テスト感覚で、気軽に取り組める能力開発システムなら
社内への導入がカンタンですよね。

気軽な割に、効果は高いのもオススメポイントだと思います。

人事評価制度をデュエルしよう!

「人事評価制度」を新しく変更するには、四半期などの制度の切り替わりなどの
タイミングも、大事ですよね。

社員全員分のデータの取り扱いも大事です。
流出したら、大変ですし。個人情報はデリケートに扱わないといけませんよね。

ですので、スキルを開発するシステムを構築するとしても
半年はかかると想定した方が、いいと思いました。

また人事評価制度は、「給与と密接に関係するもの」です。
人事評価制度って、給料の査定に関わるので
エンゲージメント・スコアはもちろん需要なポイントとなりますよね。

ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透

策定とは、「方針を立て、物事の処置を定めること」といった
意味がありました。

「ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透」の言葉には
ミッション・ビジョン・バリューの方針を定めること、と言う意味がありました。

新しく、能力開発のシステムを導入するのであれば
全社員に対して、システムが浸透するまでに
ある程度の期間が必要となる、ということを頭に入れておいた方がいいでしょう。

3つの施策の表のうち、最も難易度が高いのが
「ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透」なので

まずは先に、他の2つを着手して
だんだん、取り掛かっていくようにしましょう。

高エンゲージメント組織に転換しよう!

「高エンゲージメント組織に転換していくための手順」ですが
以下のようになります。

1.成長環境の構築
2.人事評価制度の整備
3.ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透

上の3つを、実行しましょう。

ただ、すぐに実行しようと思っても、日々の業務が忙しくて
割けるリソースも限られてしまう、中小企業の場合ですと

経営陣から現場に出るマネジャーまでが、総出となって組織整備を進めることは
なかなか、難しいかもしれませんよね。
そのためリアルに実現されるとしても

「比較的手のかかる領域まで踏み込む、システム作り」は
時間も、手間もかかるゆえに、後回しにされる事があるかもしれません。

だからこそ、最初はカンタンな
「能力開発を試すこと」をオススメしているのです。
いきなり全部のシステムを変えるのって、大変ですもんね。

まずは一部門から始めよう!

なので、スタートするなら能力開発のシステム構築といっても
「まずは一部門だけ」といった感じで、「最小単位でも、気軽に取り組める」ように
なっていました。

まずは使ってみて、小さな改革が起きたら
続けて次の改革を進めていく、というのもアリだと思うのです。

システムを使ってみて、勢いが付いたタイミングで「今度は人事評価制度も
変えていこうか」といった感じで、自然に次の段階に進んでいったらいいですよね!

やがては「ミッション・ビジョン・バリューの策定や浸透」にも
自然と取り組める環境が生成されることでしょう。

「ローマは1日にして成らず」とは言いますが
高エンゲージメント組織も同じなのです。

人と組織のエンゲージメント(愛着や信頼)を高めるためには
「一度に全てを変える」のではなく「段階的に進めていく戦略」が、必要なのでした。

次回記事 成長環境を整えない会社は、100年時代に衰退する! 著書スキルマネジメントPart.8では 「なぜ成長環境の構築を最優先に行っていくべきなのか」をお話ししていきます。

  • スキルマネジメントで組織の成長を最大化する

    組織の成長を最大化するためには、社員の育成環境を整えることが重要です。スキルの見える化と習慣化こそ、成長を最大化するセンターピンだと考えています。スキルマップで社員の生産性を最大化します。